アメリカ世論調査:企業はCOVID-19から何を学んだのか?

米国では3月に外出自粛要請がされて以来、雇用情勢は劇的に変化し、求職者、事業主、企業の間では不安が高まっています。しかし、米国各州が経済を再開し、ビジネスの世界を再構築していく中で、今が正念場であることは間違いありません。

まず最初の一歩として、人事(HR)と採用(TA)の専門家に、昨今の新型コロナウイルス危機について質問しました。新型コロナウイルスはどのような影響を与えているのか?何が心配されるのか?実際に何かが「永遠に」変わったのか、それともただの大げさな報道なのか?この経験から何を学び、より良い再建ができるのか?

人事・採用担当者が今何を感じているのか、彼らの目を通して、コロナ危機による希望、恐れ、学びについて言及していきます。

 

人事・採用担当者の3分の2近くが、新型コロナウイルスによる「相当」または「深刻」な影響を感じていると報告

まず、新型コロナウイルスが企業に与えた影響の規模と範囲について質問しました。実のところ、調査対象者のうち、10人に1人が「通常通り営業できている」と答え、半数以上が人員や時間を削減していると答えました。そして、約3分の1が従業員を在宅勤務に移行させており、言うまでもなく、これは企業にとって大きな変化となっています。

一方、新型コロナウイルスがビジネスに与えた影響の大きさについては、約3分の2の人が相当な、または深刻な「大きな影響を感じた」と回答しています。約半数近くが運営方法に顕著な変化を感じ、約5人に1人が長引くと予想される変更を余儀なくされています。

 

企業の3分の1以上が、以前と同じかそれ以上の雇用を実施

採用に関しては、興味深い回答が混在しています。回答者の3分の1以上が「通常通り採用している」または「採用を増やしている」と回答しています。約半数が、採用状況は業務の役割や分野によって異なると回答しています。また、4分の1以下の回答者は、採用活動を完全に停止した、または解雇しなければならなかったと答えています。

具体的な採用の難しさについて、挙げられた課題の中で最も多かったのは、採用をリモートで実施することであり、次いで、新入社員の健康リスクや懸念事項に対応することでした。ある回答者は、「最大の課題は、物事が急速に変化する中で、情報を提供し続けることです。採用する側は、面接に来る候補者が安全な環境にいることを確認する必要があります。」と答えています。

その他の大きな懸念事項としては、オープンした求人に適した人材を見つけることや、パンデミックの危機が落ち着いた後、求職者が引き続きその仕事を望むかどうかを考慮しなければならない点などがあげられました。

多くの企業がコロナウイルスの影響で計画の変更を余儀なくされ、回答者のほぼ3分の1が、新規採用の開始日を変更したと回答しています。もう一つの懸念事項としては、採用計画の変更に伴うエンプロイヤーブランディング企業イメージへの取り組みでした。

 

人事・採用担当者は自らの職より従業員の安全性を重視

一番の懸念事項について尋ねたところ、自分の仕事を失うことよりも、実際には従業員についての懸念の方が大きいようです。従業員の安全性を何よりも重視しており、一番の関心事は、会社の従業員の安全性を考慮して業務の手順を調整することにあります。人々がワークライフバランスやストレス、社会的孤立に苦しみ続ける中、自身のメンタルヘルスなどは二の次となってしまっているようです。

幸福が最優先事項であるにも関わらず、回答者の3分の1以下しか、仕事で成功するための必要なサポートを受けていないと答えています。また、仕事に役立つ業界に特化したコンテンツを利用できると答えた人はさらに少数でした。

サポートを必要とした人の中で、最も多くの人が望んでいたリソースは、eラーニングプログラム(Indeed Academyなど)であり、次いで業界特有の情報コンテンツがあがりました。

 

共働き、子ども、過重労働はテレワークの最大の課題

メディアではテレワークが「新しい日常」であると報道されていますが、回答者の多くは在宅勤務を行う上でいまだ問題に直面していると報告しています。最も多かったのは、子供やパートナーなどとスペースを共有しなければならず、気が散ってしまうとのことでした。

自宅でワークスペースを共有することによるストレスに加え、次に多い課題は、オフィスに出勤した場合よりも長時間働くことです。一部の人は在宅ワークの柔軟性に利点を感じているようですが、多くの人は仕事と家庭の境界線を設定するのに苦労しているようです。

一方で、オフィスの再開を検討している企業もあり、保育が重要な検討材料となります。しかし、保育所や学校が再開しても、ワクチンを接種せずに子どもを外に出すことに抵抗がある保護者もいるかもしれません。

 

企業による未来予測:バイアスの減少、WEB面接の増加、オフィスレイアウトの変化

短期的・長期的に見たコロナウイルスの影響についても質問しました。最も多かった予測は、「WEB面接とオンライン採用が増える」というものでした。ある回答者は、「パンデミックの期間中は、すべてのクライアントが恒久的なオンライン採用プロセスに切り替えると思います。」と述べています。

次に多かったのは、企業が在宅勤務制度の導入や見直しを図ったり、従業員同士が物理的に接触しないようなオフィスのフロアプランを検討するというものでした。(私たちが知っているようなオープンオフィスの時代は終わりを迎えているかもしれません。実際に多くの企業が、パンデミックが発生した際、オープンなフロアプランを従業員にとってより安全なものにするため再検討しています。)

驚くべきことに、回答者の大多数が、オンライン採用やテレワークツールが採用プロセスにプラスの影響を与えると楽観的に考えていることもわかりました。偏りが生まれると悲観的になるよりも、より包括的な採用につながると楽観的に考えているようです。

しかし、コロナウイルスによるビジネスの変化に備えるために、必要なリソースがあるかどうかについては、半数以上の人がサポートが必要となるかもしれないと答えています。ある回答者は、「これまで以上に多くの応募があると予想していますが、応募してきた有能な候補者全員と面接するのは苦労するでしょう。」と予測しています。

 

未来を見据えて

今後様々な課題が待ち受けており、アフターコロナの再構築が容易ではないことは間違いありません。昨今の出来事は、より広範囲での社会的変化の必要性を強調しています。社会は変わりましたが、共に取り組めば、以前よりもさらに良い世界を作り上げることができるでしょう。

幸いなことに、より良い世界に行き着くであろうと信じる企業もあります。ある回答者は、「従業員と一日の大半を共に過ごす時、どのようにしたら従業員をより大切にできるのでしょうか?企業には、今までとは違う方法で、物事を行うための変化を受け入れる姿勢を持ってもらいたいと思います。」と答えています。

Indeedでは、このように新しい環境で困難な状況にある企業をサポートし、常に情報提供し、採用とビジネスに関する意思決定を可能にすべく、できる限りのことを行います。私たちがあなたのお手伝いをさせていただければ幸いです。

 

*調査方法:

5月18日から5月26日にかけて、Indeed Academyのユーザー向けに、米国の企業を対象とした世論調査を実施しました。採用関連の仕事に就く53人のユーザーが参加し、COVID-19におけるビジネスの体験談や未来の仕事への思いを共有しました。

 

原文はこちら:Poll: What Have Employers Learned From COVID-19?