ダイバーシティ&インクルージョン推進のための5つのポイント

あなたの2020年の目標は何ですか?
米国ITアドバイザリ企業であるガートナー社の調査によると、企業の人事リーダー400人以上が、チェンジマネジメント(変革管理)であると答えました。組織は、急速に到来する未来に備える必要があり、それは、優秀な人材をより効率的に獲得し、従業員を大切にすることを意味します。これらの課題に真に対処するには、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性を受け入れ、活かすこと)に取り組む必要があります。

それは、なぜでしょうか?
米国では、ミレニアル世代は、5年後には労働力の75%を占め、重要なリーダーとなって後継者の役割を担うようになります。44%が自分たちを「非白人」と分類しており、この世代は団塊の世代よりも16%もダイバーシティ比率が高くなっています。Z世代はさらにその傾向が強くなっています。ダイバーシティに加えて、半数近く(48%)が自分たちを「非白人」と分類しています。2020年の目標を達成するためには、ダイバーシティ&インクルージョンがあらゆるレベルで組織に組み込まれる必要があります。
ここでは、その中でも5つのポイントをご紹介します。

 

1. 2020年に新しく執行される法律への対応

2020年には、米国のいくつかの州で新しい法律が制定されます。これらの法律の多くは、職場の公平性を扱っているため、組織が最新の状態であることを今一度確認しましょう。
例えば、ニュージャージー州の議会法案1094は、雇用主が応募者の過去の給与について尋ねることを禁止しています。これは、企業が候補者を選別したり、過去の収入に基づいてオファーを出すことを防ぐことで、給与の公平性を促進する目的です。
ネバダ州議会法案132によると、雇用主がマリファナの陽性反応が出た候補者の採用を拒否することは禁止されています(消防士や運転手などの特定の職種を除く)。
カリフォルニア州の上院法案142では、ワーキングマザーのための授乳スペースを職場に設置するよう指示し、オレゴン州の下院法案2341では、企業が妊娠・出産に関連した事情のある従業員に便宜を図る必要があるとしています。また、ワシントン州では、最大18週間の家族有給休暇・医療休暇が認められ、マサチューセッツ州とワシントンD.C.でも同様の法案が可決されると予想されています。

 

2. バイアスをなくすためのAIの活用

ジェンダーバイアスは、今でも採用領域において重要な課題です。ある研究では、性別を隠して応募した場合、女性の方が採用される可能性が46%も高くなったという結果まで出ています。
人工知能(AI)は盲目的なのではなく、プログラミングとデータ入力が元になっています。AIを使用することで、過度に”直感”に頼ることで生じる問題の対処に役立つかもしれません。AIを活用した採用プロセスを正しく実行すれば、人種や性的指向に関する応募者のデータ使用を回避し、不平等をなくし、インクルージョンを促進することができます。


3. オンボーディングプログラムの見直し

ある調査によると、80%の女性がジェンダーバイアスが問題となっている会社を退職する傾向があるという結果が出ています。オンボーディングの経験は、リモート、バーチャル、オンサイトに関わらず、従業員が企業文化と出会う最初の入り口のため、潜在的な危険信号が見つかる可能性が高いです。
例えば、時間外労働を必要とするような面倒で時間のかかるプロセスは、働く親にとって危険信号かもしれません。また、新入社員に重複したフォームを記入させることは、ワークライフバランスの悪い会社、もしくは社員の時間を尊重しない会社と受け止められる可能性もあります。言葉遣いや話のトーンでさえも、従業員が入社を後悔するきっかけになることもあります。例えば、マイルストーンを達成した新入社員を表彰する際に、「素晴らしいクォーターバックだ!」など、特定の性別や文化的な例えを使わないようにしたほうがいいでしょう。


4. メンターの見直し

これは気が引けることかもしれませんが、重要なことです。多くの組織には、新入社員を指導したり、コーチングを行うメンター制度があるでしょう。しかし、メンターが会社に定着しすぎて、意図せずバイアスがかかってしまうと、リスクが生じることがあります。団塊世代が何十年もの経験を指導や業務に活かしていることは素晴らしいことですが、新しい視点を尊重しないことに関しては課題が残ります。
メンターがメンティーのキャリアにどれほど影響を与えるかを考慮し、社内にインクルーシブな視点を持つメンターがいるか再度確認しましょう。真に多様性のある組織では、それぞれのメンティーが自身の経験、価値観、信念、マインドセットを持っているため、メンターはそれらを受け止める姿勢を持つ必要があります。


5. あらゆる事柄を徹底的に精査

ダイバーシティ&インクルージョンは、独立した構成要素ではなく、企業文化全体の一部でもあり、部分的なものでもあります。リーダーは、採用からオンボーディング、福利厚生、キャリア開発に至るまで、あらゆるレベルでインクルーシブな人材をサポートするために組織を再度見直す必要があります。採用ページや求人広告で、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを示し、透明性のあるものにしましょう。予測分析を使用して、賃金制度や社内の慣習を継続的に見直し、特定のステップを踏んだ場合(踏まなかった場合)の影響も再度検証するといいでしょう。


最後に、難しい質問をしましょう。
リモートワークやフレキシブルタイムの制度を導入していますか?福利厚生は、性別に関係なく、すべての従業員のニーズを本当に満たしていますか?
障害のある人が働きやすい職場になっていますか?
現在、真に多様な人材を受け入れる方法は増加しており、2020年は、その急速な変化に対応すべき理由がますます増えています。

 

原文はこちら:5 Diversity and Inclusion Resolutions for 2020